血管を流れるロボット


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投稿者 ikawa 日時 1999 年 1 月 21 日 09:49:24:

地球のロボット技術もかなり進歩しているんですね。

>血管を流れるロボット
Kristen Philipkoski

1月16日 3:00am PST いつの日か分子サイズの
機械が、不朽のSF映画『ミクロの決死
圏』さながらに人間の血管の中を動き回
り、詰まった動脈に発破をかけるように
なるかもしれない。

 この心奪われる空想への足がかりにな
ると思われるのが、ニューヨーク大学で
開発中のナノロボットの試作品。ナノロ
ボットとは、注射器で注入できるほどの
大きさで、プログラム可能な分子レベル
のロボットだ。

 ナノロボット研究チームのリーダーで
あるニューヨーク大学の化学教授、ネイ
ドリアン・シーマン博士によれば、この
装置が使われるようになれば、血管形成
術(小さなバルーン・カテーテルを使っ
て血栓を取り除く処置)に大変革がおこ
るかもしれないという。

 「ステント(手術中などに体内の管腔
構造物を支える器具)を使用中にバルー
ンが破裂した事故を思い出す」とシーマ
ン博士は言う。

 「もしステントをナノロボットで拡張
していたら、ああいったことは起こらな
かっただろう。それどころか、空気圧で
はなく簡単な化学反応でそれ自体が膨張
するナノロボットをステントとして使う
こともできるだろう」

 唯一の問題は、この小さな装置が敵と
戦う物理的な力を持てるかどうかだ。科
学者と研究者たちは長年、血流中で独立
して働くことのできるナノロボットを求
めてきた、とシーマン博士は言う。「し
かし今のところ、われわれの装置が力を
持てたとしても、どれだけの力を出せる
かわからない」

 この小さな装置はDNAの鎖からできて
いるので、生物学的には生きた有機体に
対して適合性がある。

 「もし動脈の血栓といった問題のため
にこれを使うことができれば、異物を導
入しないですむというメリットがあるか
もしれない」と言うのは、ニューヨーク
のロングアイランドにあるコールド・ス
プリング・ハーバー研究所でDNAの構造
生物学を研究している研究員、リーマ
ー・ジョシュア・トア氏。

 ナノロボットは、もうすぐ人間に似た
基本的な構造を持つことができるところ
まできた。「けれどもご存じの通り、ロ
ボットの本質は、何かの形をしていると
いうことではなく、何かをするというと
ころにある」とシーマン博士は言う。

 科学者たちによれば、この小さなロボ
ットは、今後10年以内に実地で仕事をこ
なせるようになるだろうということだ。
ニューヨーク大学の試作品には硬い腕が
2本ある。この腕は、決まった位置の間
で回転できる。研究員たちは8年かかっ
てここまでたどりついた。

 「環境条件を使ってこのロボットを、
2本の腕が相対的にどのような方向を向
き、どう回転しているかを実際にコント
ロールできる」と、ジョシュア・トア氏
は言う。「これはいわば小さな分子のモ
ーターで、従来のものよりもかなりコン
トロールがきくようだ」

 この試作品は今のところ、ナノロボッ
トの中では一番大きく、もっとも実用的
である可能性を秘めている、とシーマン
博士は言う。もっと小さい装置が指の関
節のように動くのに対して、これは肘に
よく似た機能を持つ。

 普通の分子からできている他のナノ・
ロボットと違って、ニューヨーク大学の
科学者たちは、合成DNAを使ってこのナ
ノ・ロボットを作った。シーマン博士
は、30年近く構造材としてDNAを使う研
究をしてきたが、これまではスパゲッテ
ィ状のDNAらせんを、腕として働かせる
ことができるほど硬くすることができな
かった。

 DNA分子が自身を複製することを利用
して、研究チームは、いろいろある構造
の中で立方体と切頭八面体を作ったが、
分岐部分が柔らかすぎた。

 「前のタイプを作るのは比較的簡単だ
ったが、硬くないので、実際に動かして
みせることができなかった」とシーマン
博士は言う。

 研究の過程で、科学者たちは、自然に
起こるDNAのある現象を利用できること
に気付いた。DNAのライフ・サイクルの
あいだに、鎖がホリディ・ジャンクショ
ンという複雑な構造を形成するという現
象だ。

 「DNA分子のなかでは、4本の鎖が集ま
って4つの2重らせんを形成し、分岐点の
側面を固める。交差点の4角を固める縁
石を考えてくれればいい」と、シーマン
博士は言う。

 2つのホリディ・ジャンクションを融
合させることによって、研究者たちは、
シーマン博士が「4車線高速道路」と表
現するものを作りだした。こうして、研
究チームは硬い構造を得ることができ
た。

 けれども、実際に動脈のなかにナノロ
ボットを解き放つ前に、シーマン博士は
この発明の他の使い道を思い描いてい
る。

 「私が考えている応用のほとんどは分
析の方法で、科学的パラメーターの測定
用だ。ナノロボットは、分子コンピュー
ターの核心部分に関わっていくものと思
う」と博士は語った。


WIRED NEWS原文(English)


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