磁気浮上式リニアの夢が再浮上


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投稿者 ikawa 日時 1999 年 1 月 20 日 08:44:12:

空飛ぶ円盤の磁気技術と関係があるかどうか分かりませんが、
永久磁石をある配置にすると磁場が集中して強力になるそうです。
詳細は分かりませんが、見つけた記事をアップします。

>磁気浮上式リニアの夢が再浮上
Heidi Kriz

1月14日 11:55am PST 1970年代、数限りないテ
レビのドキュメンタリー番組を音もなく
走り抜けていった磁気浮上式高速鉄道
(マグレブ)だが、その姿はつねにわれ
われの手の届かないところに浮かんでい
ると思われてきた。

 「コンセプト自体はもうずいぶん前か
ら存在しているのだが、まだどこも──
ドイツも日本もアメリカも──商業化に
成功していない」と、現在フロリダ州で
計画が進行中の従来型高速鉄道システ
ム、『フロリダ・オーバーランド・エク
スプレス』の広報担当、ジム・ムーア氏
は語る。

 しかし、マグレブはまもなく実用化に
一歩近づくことになる。米運輸省鉄道局
が来月、2001年までに米国内のどこかで
建設を開始する鉄道システムについての
プロジェクト案の最終候補リスト作成を
開始するのだ。そして新たな磁気技術が
このプロジェクトをより活気づけること
になるかもしれない。

 国家予算を投じたこのプロジェクトが
始まったのは昨年夏のこと。政府がマグ
レブの路線を敷くのに10億ドルの助成金
を出すことを決めたのだ。2月15日
(米国時間)に提案受付が締め切られ、
その後最終候補に残った5つのプロジェ
クトが、それぞれ着手資金として200万
ドルを与えられる予定。

 最終的にそのうちの1つだけが選ばれ
て、米国初の実用マグレブ鉄道システム
が誕生する運びとなる。

 鉄道局の報道官、パメラ・バリー氏に
よれば、同局では2006年前後をめどにこ
うした鉄道システムの最初の区間を完成
させる予定だという。今回の新たな財政
的援助によって、メリーランド、カリフ
ォルニア、ネバダ、ペンシルベニア、フ
ロリダの各州で立ち消えになりかかって
いたマグレブ・プロジェクトが再び息を
吹き返した。

 フレッド・ガーニー氏はもう何年もの
間、マグレブの夢を一心に追い続けてい
る。9年前、政府が資金提供を約束しな
がら実際には予算が計上されなかった後
もずっとだ。

 「われわれは長年このプロジェクトの
実現を信じてきたが、とうとう政府の
大々的な支援と、そしてこの技術に当惑
しない人々を得ることができた」と、米
マグレブ社の社長兼CEOであるガーニー
氏は語る。同社はピッツバーグからフィ
ラデルフィアまでマグレブの路線を敷こ
うと計画している。

 マグレブは、2つの磁石の反対の極ど
うしは引きつけあい、同じ極どうしは反
発しあうという古典的な物理法則にのっ
とって動く。1968年、アメリカの研究チ
ームがマグレブの設計で特許を取得し
た。しかし1975年に国からの財政支援が
ストップしてからは、日本とドイツが先
行してマグレブ・プロジェクトを進めて
きた。

 日本のテストモデルは、車体を路床か
ら約10センチ浮かせることができる。ド
イツのマグレブは数年前から全長30数キ
ロの路線を周回し、料金を取って乗客を
運んでいる。しかし、商業的に大規模な
スケールでこの技術の実用化にこぎつけ
た国はまだ1つもないのが現状だ。その
原因は主に収益性についての懸念にあ
る。

 この問題が足かせになっているので、
マグレブ・プロジェクトはいつスタート
できるかわからないのだとムーア氏は述
べる。2001年までには従来型で高速鉄道
の建設にこぎつけたいというのが同氏の
希望だ。

 しかし、カリフォルニア州にあるロー
レンス・リバモア国立研究所のエンジニ
アが、これまででもっともコストの低い
新たなマグレブの設計を考案した。

 従来の設計のマグレブには電磁石が用
いられている。しかしこの方式だと、膨
大な電力を消費するためコストが非常に
高くつくか、さもなければ冷却して超伝
導状態にするため電磁石を極度の低温に
保たなければならなくなる。しかも電磁
石を基盤にしたマグレブは、緻密に制御
しないと脱線する危険があるのだ。

 電磁石の代わりに永久磁石を使えば、
これらの問題を解決できる可能性があ
る。しかし今のところ、列車を持ち上げ
られるほど強力な永久磁石は開発されて
いない。

 ところがローレンス・リバモアの研究
者であるリチャード・ポスト氏は、鉄、
ホウ素、ネオジムの合金から永久磁石を
作り出すことに成功した。

 ポスト氏はこの新たな磁石を、同僚で
あるクラウス・ハルブレック氏の発明と
組み合わせた。その発明とは、粒子加速
器を用いて、複数の永久磁石が共同で作
り出す磁場が1つの方向へ集中するよ
う、各磁石を配置させる仕組みだ。

 この配置は『ハルブレック配列』と呼
ばれ、永久磁石の力をさらに増加させる
ことができるはずだ。

 「他のマグレブ・システムとちがい、
これは受動的なシステムで自立している
ため、制御する必要がない」と、ポスト
氏は語る。「しかも、ハルブレック配列
の正しい配置を用いれば列車はすこぶる
安定するので、実際これを脱線させられ
るのは地震くらいのものだろう」

 ポスト氏によれば、『インダクトラッ
ク』というこの発明は、ドイツの現行シ
ステムよりもかなり低コストだという。

 インダクトラックは現在、マグレブ設
計の候補の1つとして米運輸省が検討を
進めており、ポスト氏の語るところで
は、宇宙ロケットの射出力を高めるた
め、NASAでもこの新技術の採用に関心を
寄せているという。


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