投稿者 松本 日時 2002 年 1 月 03 日 17:52:43:
回答先: ブラックホール 投稿者 りえ 日時 2002 年 1 月 03 日 11:50:32:
|> ブラックホール探査宇宙飛行機
|> というものは作ることはできるのでしょうか？
|> またその時、必要な機関といったものは
|> なにかありますか？
|> 重力に逆らうことは可能なんでしょうか。
|> なるべく早く返事をもらえるとうれしいです。。
∇ブラックホールの近くまで行ける宇宙探査機の
製作に必要な、原理（理論的根拠がそれなりに確立
している具体的な方法）なるものは未だ見当たりま
せんが、ブラックホールを利用した下記のような
航法は考えられています。
ただ、どこに行けるかは、かいもく見当もついて
いない状態のようです。
また、重力に逆らうためには負のエネルギーが必要
とされていますが、未だ宇宙探査機に応用できるほど
の大量の負のエネルギーを長時間発生する方法が見
つかっていないようです。
「超空間，ミチオ・カク，1994年，原書1994年」より
[アインシュタイン−ローゼン橋]
・カー解が発表されたとき、相対論の世界には一大
センセーションが巻き起こった。宇宙物理学者の
スプラマニヤン・チャンドラセカールは次のように
述べている。
「私は科学者として４５年あまりの人生をすごして
きたが、その間で最も強烈な経験といえば、ニュー
ジーランドの数学者ロイ・カーによって、アイン
シュタインの一般相対性理論の方程式に対する厳密
な解が得られたということだろう。・・・」
・ところで、カーの発見によると、回転する大質量の
星は一点に向かって収縮していくのではないという。
スピンしている星は平たくなり、リング状に圧縮
されるというのだ。
しかもこのリングは非常におもしろい性質をもっている。
宇宙探査機が側面からブラックホールに引きずり込まれ
ると、リングに衝突して完全に粉々になってしまう。
側面からリングに接近するとき、時空の曲率は無限大
になるのである。
いわば、「死のリング」がブラックホールの中心を
取り巻いているのだ。
ところが、宇宙探査機が真上または真下からリングに
引きずり込まれると、巨大だが有限な時空の曲率に
遭遇することになる。
つまり、このとき重力は無限大ではないのだ。
・カー解からは、次のようなかなり奇抜な結論を得る
ことができるだろう。
スピンしているブラックホールに回転軸に沿って引き
ずり込まれた宇宙探査機は、原理的には、中心付近の
巨大だが有限な重力場をくぐり抜け、時空の無限大の
曲率によって破壊されることもなく、無事、鏡像宇宙
に達することができる。
このとき、アインシュタイン−ローゼン橋は二つの時空
を結ぶトンネルのような役割を果たす。
これがいわゆるワームホールという考え方だ。
言い換えれば、カーのブラックホールは別の宇宙への
入口となるわけである。
∇下記は関連すると思われるＨ／Ｐ（参考用）です。
・ブラックホールのおおまかな概要についての説明です。
「ブラックホールの世界−見えないものをみる−」
http://quasar.cc.osaka-kyoiku.ac.jp/~fukue/POPULAR/00ce/bh/bh.htm
・巨大ブラックホールの観測結果などもあります。
「宇宙の巨大ブラックホール 」
http://quasar.cc.osaka-kyoiku.ac.jp/~fukue/RESEARCH/95buturi.htm
・相対論・宇宙論分科会の講演の概要です。一部、
ブラックホールに関するものもあります。
「アブストラクト」
http://www.icrr.u-tokyo.ac.jp/th/kohri/abst.html
・下記のＨ／Ｐの内容は、ＳＦとして見て下さい。
「ワープ理論の部屋」
http://www.asahi-net.or.jp/~ug8y-mztn/waap.html
・『カーブラックホールの幾何学』の本の紹介もあります。
「一般向け解説本」
http://www.geocities.co.jp/Technopolis/7297/time/books.html