２．時代を超えてゆくもの

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|> ２．時代を超えてゆくもの |> 人間の創造力は時代を超えて社会のために生き続けます。人々は |> 偉大な発明に感謝の意を込めて古くから発明を保護奨励してきました。 |> 古代のギリシャの植民地シバリスでは新しい料理を発明した人に |> １年間の独占権を認めた例があり、中世ヨーロッパでも新しい |> 技術を発明した人に国王が褒美として特権を与えた例がありました。 |> また、ルネッサンス期のイタリアのように王侯貴族がパトロンに |> なつて発明家に資金援助を行つて発明を奨励していた時期もあり |> ました。たとえば、モナリザで有名なレオナルド・ザ・ビィンチ |> は、ミラノの貴族らから依頼を受けて教会建築のデザインや戦車 |> や飛行機などの兵器開発の発明を次々に生み出しました。 |> ちょうどその頃、1474年に、同じイタリア半島にあるベェネチア |> 共和国では、世界で最初の特許法といわれる”発明者条例”が |> 公布されました。この条例では、発明者に一定期間だけ独占権 |> を保証することがさだめられていたので、人々の発明への意欲 |> が湧き、技術、工芸の発展を大きく促しました。ガリレオ・ガリレイ |> も1594年に、この制度に基づいて”灌水用揚水機械”の特許を取得 |> しています。この特許の請願書には近代特許法の趣旨に適うこと |> が述べられています。