意識の声 No.34 より

1993年 5月号

 

 努力といえば、がむしゃらな努力はかえってマイナスになるという意味のことをアダムスキーは言っていますが、あれは人間のテレパシックな感受性を高める場合に有害だと言っているのであって、テレパシーの開発において全く努力をするなという意味ではありません。だいいち、アダムスキー自身でさえも、想念観察手帳に記入し続けるのに猛烈な忍耐力と努力を要したと言っていますし、パロマー山に住んでいたころ、コンタクトする以前にはUFO写真を撮影するために夏冬を問わず山中で頑張ったと述べています。つまり彼自身が不退転の決意で努力を続けたと証言しているわけです。

 

 この頃、私は、もはや地球人のマインド(心)だけによる感情や志向の世界に生きていてはだめだと心底から自覚するようになり、内部の宇宙の意識の世界に移転することによって、一般地球人とは完全に一線を画するような生き方をしようと思っています。これを「マインド世界から意識世界への移住」と名づけて、意識世界への移行を試みているのです。その場合、自分のそのような生き方を客観視するために、もう一人の自分が少し離れた背後から本当の自分を見つめているようなイメージを描きながら、「クボタは創造主の子として誠実に生きているな」「嫌、今は四感(目、耳、鼻、口)に振り回されてダラシない状態だ」などと批判し、「しっかりせよ、クボタ!」と激励しているのです。その場合の本当の自分を「リアル自分」、背後のもう一人の自分を「シャドウ自分」となづけています。このようにすると気が楽になって、楽しく修行を積むことができるのです。もう一度述べますと、「リアル自分」が創造主の子として完璧な健康体になり、すごい能力を発揮して人助けをやっている光景をイメージとして描いているのですが、その姿をさらに背後の「シャドウ自分」が見つめている、というわけです。言い換えれば、「シャドウ自分」は監視人兼応援団であるわけです。

 

 人間が願望を実現させるのにイメージを描くことが最重要であることは、多くの実例で言えるのですが、『第二惑星からの地球訪問者』第二部でも母船内でマスターがアダムスキーに向かって、「人間の想念は、肉体を健康にし美しくする鋳型のようなものだ」と言っていることは皆さん先刻ご承知でしょう。あの部分は異星人が数百歳も生きる秘訣を洩らしたものだと思いますが、残念ながら多数の読者は意に介さなかったようです。結局、地球人は四官だけに振り回され、四官から形成されるマインドという、あまりにも不確実なものに頼りきって、全く盲目的に生きているという事実が、地球全体を包んでいると言えます。
私は地球人全体を悪く言うのではありません。そんな不遜なことは私にはできないことです。要は、まだ地球人の誰もが気づかない宇宙的な生き方を考案したので、それを努力して実践してみようというわけです。

 

 これはすでにある程度実行しています。凡俗の私には非常に難しいのですが、頑張ってみましょう。