投稿者 スターダスト 日時 2004 年 5 月 08 日 10:37:51:
回答先: Re: 因果律と自由意志 投稿者 スターダスト 日時 2004 年 5 月 07 日 12:17:09:
伊知地さんのご投稿を何度か時間をおいて読み返している最中です。
|>心は内在的な《現象》であると思います。
一部に不評ですが抽象論で反応します。（＾＾
日本語には『ものごと』という単語がありまして、
私は『もの』と『こと』に分割して考えて見た事があります。
いったん分割した後、もういちど『ものごと』について考えました。
で、『こと』というのは、どうやら『もの』の動的な状態を
表すらしいとちょっと気がつくわけです。あるいは静的でも
かまいません。それでも『こと』です。
【砂糖１００グラム】という『もの』があって、
【塩１００グラム】という『もの』があって、
お店で売っているようにそれぞれ袋にはいっていると
私達はそれを上手に料理や飲物に使います。
で、好奇心旺盛な子供が実験を行います。
【砂糖１００グラム】と【塩１００グラム】を
容器にいれて完全に混ぜて見たのです。
混ぜただけですので、『もの』としては不変です。
『もの』はなくなりません。【砂糖１００グラム】と
【塩１００グラム】はあいかわらずイタズラっ子の容器の
中に存在しています。
でも、おかぁさんは叱るかもしれません。
「つかえないじゃぁないのよ！困ったことをしたわねぇ」
その日の夕食の料理が塩抜きでおいしくなく、
いつも楽しみにしていた食後のデザートの野菜ジュースは
いつもより甘くなくてガッカリだったので
子供は自分の行いについて学ぶわけです。
『もの』はなくなりませんでしたが、
『こと』が変わってしまったんですね。
【それぞれ純粋なかたちで提供されていた】『こと』が、
子供のふとした好奇心により
【混ざってしまっている】『こと』になった。
この【混ざってしまっている】『こと』は
『もの』の静的な状態ですし、
子供のイタズラは動的な状態です。
もうひとつ『ものごと』について。
【陽子】という『もの』が１個あります。
【電子】という『もの』が１個あります。
宇宙の中で、この２個の『もの』は出会います。
宇宙の親和力の法則により２個の『もの』は
結合され、【水素】という『もの』が生まれます。
このとき、元からある『もの』すなわち、
【陽子】や【電子】は消えてなくなったわけでは
ありません。
【この宇宙の中で出会った】という動的な『こと』が
【水素】という『もの』の中に静的に封ぜられています。
【水素】という『もの』の中にはかつてあった『こと』が隠れて
いるわけです。
もうひとつ『ものごと』について。
現代の物理学の最先端では、
『もの』の基本要素は、時空で発生する『こと』であると
定義されていると思って過言ではないと思われます。
つきつめてしまうと、物質は空間の結び目なのです。
もっとも、空間それ自体は、微小な長さをもつ紐で
あったり、あるいは太鼓の振動面のような膜で
あったりしますが、これらが、『こと』をおこして
『もの』の基本要素になっているようです。
物理学者は【素粒子】の性質を考察するなかで
以上を発見しています。
もうひとつ『ものごと』について。
私達の脳では、莫大な数の原子という名前の『もの』が
さまざまに動的に運動しています。
あるいは静的に時を待っています。
そして、それらの多くの『もの』は『こと』によって
組み合わされ、別の『もの』を生み出しています。
たしかに、
脳は単純な『もの』、【陽子】【中性子】【電子】から
出来あがっています。
でも、それらの『もの』は、『こと』によって
上手に組み合わされて、時には【アミノ酸】や【タンパク室】
という組成として使われています。【水】も流れています。
【脳の各機関】という『もの』は、
新たに『こと』を生み出しています。
宇宙が創られて壮大な『ものごと』の再編成が
連続して行われ、ついには、私達、生命が誕生し
その生命は、【自分自身を観察する】『ものごと』に
なりました。
存在の最高形態ですね。
|>心は内在的な《現象》であると思います。
というお言葉を読んで、上のようにナガナガとした
想念が去来しました。