Re: 量子コンピュータ


[ フォローアップ ] [ フォローアップを投稿 ] [ 「(4)宇宙と自然科学」 ] [ FAQ ]

投稿者 松本 日時 2000 年 8 月 03 日 23:39:23:

回答先: Re: 量子コンピュータ 投稿者 ikawa 日時 2000 年 8 月 01 日 19:45:58:

|> |> なんか用語まちがったような(−−)
|> |> もつれあいでしたっけからみあいでしたっけ?
|> |> まぁ本質にかんけいないからいいかぁ。
|> |> 資料なしで書いてすみません。不精なもので。

|> なんか、量子コンピュータのお話で盛り上がっているんですね。
|> 量子の世界を泡の集まりと仮定すると、実験に利用しやすいと小耳に挟んだことがあります。
|> 量子の世界は、まさに雲をつかむ世界です。
|> 掴んだと思ったら、すり抜けちゃうって感じ。
|> 摩訶不思議!

ご要望にお答えして意識の遅れを紹介します。
1.意識の遅れ
・出典;皇帝の新しい心(ロジャー・ペンローズ)
・実験
(1)H.H.コルンフーバー1976年の実験
 志願した被験者の頭の1点に脳波計(EEG)を付け電気
信号を記録した。被験者は何度でも自分達の好きなときに右
の人指し指を急に曲げるよう求められた。
 結果は、指が実際に曲げられるまでに、記録された電圧が
徐々に高まるのに、まるまる1秒〜1秒半を要した。
 「自由意志によって」ではなく、閃光に反応して指を曲
げる場合の反応時間は、通常はぼ5分の1秒であり、
「意図した」活動よりも5倍も速い。

(2)ベンジャミン・リベットと
  ベルトラム・ファインスタインの1979年の実験
 体性感覚皮質の1点に電極を設置した被験者による、皮膚
と体性感覚皮質への刺激に対する時間感覚の違いを観測。
・結果
 患者の皮膚に刺激を与えたとき、彼らが刺激に意識的に
気付くまでにほぼ半秒かかる。が、患者自身の主観的印象
では、刺激に気付くのに何の遅れも生じていない。
 尚、体性感覚皮質は感覚信号が大脳に入る領域であり、
皮膚のある特定の点に対応する体性感感覚皮質の1点に
加えられた電気信号は、被験者にとってはあたかも対応
する皮膚の1点に刺激を実際に加えられたことと同じ。
 しかし、皮質へ加えられる電気信号が半秒より短いと
被験者は全然何も感じない。が、皮膚への刺激は一瞬
触っただけでもそれを感じることとは対照的である。
 実験その1
 最初に皮膚に触り、その後で体性感覚皮質の1点を
電気的に刺激する。患者はどう感じるだろうか。
 皮膚への接触のほぼ4分の1秒後に、皮質への電気
刺激を始めた場合は、皮膚への接触は全然感じられな
い。これは、後ろ向きの遮蔽と呼ばれている効果である。
後の出来事が半秒以内の遅れで起こったとすれば、先行
する出来事の意識的な知覚がそれによって「遮蔽される」
ことが起こりうる。このことからわかるのは、このよう
な感覚に対する意識的な気付きが、その感覚を引き起こ
した実際の出来事に半秒かそこら遅れて生じること。
しかし、人は自分の知覚にこのような大きな遅れが生じ
ているとは「気付いて」いないらしい。
 実験その2
 最初に皮質に電気刺激を与え、この刺激を半秒よりも
十分長く続け、さらにこの電気刺激が始まってからまだ
半秒を越えないうちに皮膚に触れた。
 結果
 皮質への電気刺激と皮膚への接触はどちらも別々に知覚
され、どちらがどちらなのか被験者には明らかだった。
 しかし、どちらの刺激が先に加えられたのか訪ねると、
被験者は皮膚接触が先と答え、事実と逆に知覚している。
 このように、被験者は皮膚接触の知覚を半秒ほど時間
を後ろ向きにずらして解釈しているらしい。

 以上の実験から、もし応答が2秒かそこらで起こる
のだとすると、意識には外部の出来事への応答に登場
することさえ全然できないことになる。?

-----------------------------------------------
追記;
 ジョン・C・エックルスの「自己はどのように脳を
コントロールするか」には、心と脳の問題をめぐる
諸学説に以下のようなものを記載しています。
・徹底的唯物論
・汎心論
・随伴現象説
・心理・物理的同一説あるいは中枢状態説
・二元論-相互作用説

 最近の脳科学・認知心理学などでは、fMRI、PET
などの新しい脳の観測機器の発達とそれらを駆使した
実験結果などから、ここ10年間、脳の解明が急激に進み
どちらかというと、人間には「自由意志」はないという
考え(唯物論)が主流となりつつありますが、エックルス
は数少ない二元論の支持者で、量子効果と意識が関係がある
のではという説を持っています。ペンローズの「心の影」
は今年末目標で翻訳中であり、次の続編も英文はでていま
すが。これからの進展は?

 ついでですので、量子論の諸説を下記に記載しておきます。
この他にもたくさんあると思いますが、代表的なもののみ。

1.コペンハーゲン解釈その1
  深い実在はない。ボーアとハイゼンベルク

2.コペンハーゲン解釈その2
  実在は観測によって創造される。ホイーラー

3.内蔵秩序
  実在は不可分の全体である。デイビット・ボーム
  (系を構成する個々の粒子は共通の三次元空間内
  におのおの独立して存在するのではなく、それぞれ
  「高次元の実在」の射影である。)

4.多世界解釈
  ヒュー・エベレット

5.世界は非人間的推論に従う
  フォン・ノイマンとギャレット・バーコフ

6.新実在論
  世界は通常物体でできている。原子は「物」である。

7.意識が実在を創る
  フォン・ノイマン

8.ハイゼンベルクの複式世界

 量子効果に関わる諸実験を整理しても、ほんとうの
ところはなかなかわかりそうもありませんが。
 

 



フォローアップ:



フォローアップを投稿

氏名:
E-mail:

タイトル:

コメント:


[ フォローアップ ] [ フォローアップを投稿 ] [ 「(4)宇宙と自然科学」 ] [ FAQ ]